鱒の寿しを作る直前に鱒を酢でしめているのは、酢飯といっしょに味が熟成していくようにするためです。そして、丸い形の「竹わっぱ」を使うのは、重石の圧力と鱒のうま味を均等に分散させるのに優れているからです。もともと「鱒の寿し」は、普通のお寿司のように「握ってすぐに食べるもの」ではなく、買った日の夜、もしくは翌日のお弁当にするなど、時間を置いてから食べるものです。だから常に「熟成」ということを考えて作ることを大切にしています。
「鱒の寿し」は美味しさとしての理だけでなく、お米の「白」と笹の葉の「緑」、そして鱒の「赤」と鮮やかな3つの色彩で見た目にも美しい食べ物です。
「鱒の寿し」作りにおける理