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鈴木養蜂場の国産純粋蜂蜜
更新日: 2020-07-11 02:12:55
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レンゲ畑を再生し、ミツバチを増やそうとする試み=岡山県

花粉交配用のミツバチ不足が叫ばれるなか、全国の養蜂家でつくる社団法人「日本養蜂はちみつ協会」(東京都)が、ミツバチが飛来するレンゲ畑の減少の一因である害虫の撲滅・防除実験に乗り出した。蜜源となるレンゲ畑を十分に確保することでミツバチを増やし、最高級品といわれる「レンゲハチミツ」の増産につなげる作戦だ。
農水省によると、レンゲ畑は昭和55年に約3万3000ヘクタールあった。しかし57年ごろ、レンゲの大敵でヨーロッパ原産の「アルファルファ・タコゾウムシ」が沖縄や九州に上陸。やがて全国に拡大し、平成6年には1万5000ヘクタールに半減。レンゲから採取されるハチミツの量も激減し、昭和59年に3900トンだった採取量が、近年では100~200トンにまで落ち込んでいる。
こうしたことから、全国の養蜂家がレンゲ畑を保護することでミツバチを呼び込み、ハチミツを増やそうと実験を計画した。実験は、寄生虫にタコゾウムシを食いつぶさせる「撲滅法」と、レンゲの種をまく時期をずらして成長を遅らせ、タコゾウムシの繁殖を抑える「防除法」の2本立て。レンゲの3大産地である岡山、宮崎、岐阜のほか兵庫、奈良、鹿児島の養蜂家が実験に取り組んでいる。
このうち岡山県では、県養蜂組合連合会の養蜂家らが計12カ所のほ場で実験を開始。農水省の植物防疫所などから提供された寄生虫の育成・増殖を始めたほか、昨年の9月下旬から11月初旬にかけてレンゲの種まきを遅らせる防除法にも着手。これまでのところ、タコゾウムシによる被害は出ていないという。
同連合会副会長の鈴木康正さん(48)は「最近はレンゲのハチミツが思うほどに採取されなくなっていた。これまで養蜂家は花畑があればやっていけたが、これからは自ら蜜源をつくる時代だ」と話している。
 
産経ニュース(2009.4.22 12:59)

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